タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 結膜腫瘍としてみられたアポクリン汗孔腫の症例 |
会議名 | 第34回日本眼腫瘍学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎境 友起夫, 三輪 加耶子, 稲葉 真由美, 髙橋 寛二 |
発表年月日 | 2016/10 |
開催地 (都市, 国名) |
神戸市 |
概要 | 【緒言】汗孔腫は汗腺の汗管導管部の外側細胞が増殖したものであり、眼瞼に生じたという報告は散見されるが、結膜に生じた報告なはい。結膜に生じたエクリン汗孔腫の症例を経験したので報告する。
【症例】症例は23歳男性。平成28年1月22日、約2週前から易出血性の左下眼瞼結膜腫瘤に気付き関西医科大学附属滝井病院(現 総合医療センター)を受診した。左眼瞼結膜に9 x 4mm大の有茎性の赤色乳頭状腫瘤がみられ、一部出血塊が付着していた。治療として、腫瘍をできる限り茎の根部で切除し、周囲組織の切除も加えた。病理組織学的にporoid cellの乳頭状増殖、管腔構造、断頭分泌像がみられ、アポクリン汗孔腫と診断した。その後6か月間再発はみられない。 【考察】本邦の良性眼瞼腫瘍における汗孔腫の頻度は約5%との報告があり、文献的にも9例の症例報告があるが、全て眼瞼皮膚面での発生であり、眼瞼結膜からの発生は報告されていない。本症例において腫瘍の発生部位は副涙腺の存在部位に一致しており、病理組織学的にアポクリン腺の特徴を示したことからWolfring腺からの発生が示唆された。 【結論】結膜の乳頭状腫瘍の鑑別診断として汗孔腫も考慮に入れる必要があると思われた。 |