タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 網膜静脈分枝閉塞症における黄斑浮腫寛解後の残存変視症の検討 |
会議名 | 第45回関西医科大学眼科同窓会 春の勉強会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎中内正志, 中道悠太, 石黒利充, 正健一郎, 髙橋寛二 |
発表年月日 | 2016/05 |
開催地 (都市, 国名) |
大阪 |
概要 | [目的]網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)では抗VEGF療法により黄斑浮腫が寛解した後も変視症が残存する症例が存在する。今回、浮腫寛解後の残存変視症に関連する要因を検討した。
[対象]2013年以降にBRVOによる黄斑浮腫に対しラニビズマブ硝子体注射(IVR)を実施し、最終投与後6か月以上浮腫の再燃を認めない症例14例14眼(男性8眼、女性6眼)を対象とした。 [結果]最終経過観察時点で変視症が完全に消失した症例(変視-群)、および変視症が残存した症例(変視+群)は各7眼存在した。治療前後のLogMAR視力の平均はは変視-群で0.32、-0.02、変視+群では0.42、0.02であった。治療前後の中心網膜厚は変視-群でそれぞれ512、227µm、変視+群では610、233µmと治療前後で各群に有意差を認めなかった。治療前の垂直、水平方向のM-CHARTSの平均値は変視-群で0.29であったのに対し変視+群では0.69と有意に高値で、黄斑浮腫の形状はIVR治療前の変視+群では7眼中6眼に漿液性網膜剥離(SRD)を認めたのに対し、変視-群で治療前にSRDが存在した症例は1眼のみであった。 [結論]BRVOによる黄斑浮腫では、治療前に黄斑部にSRDが存在し変視症が強いほど抗VEGF療法により浮腫が寛解した後も変視が残存する可能性が高いため治療の開始にあたって留意する必要がある。 |