キタワキ トモキ   KITAWAKI TOMOKI
  北脇 知己
   所属   関西医科大学  数学
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル 臨床研究者向け統計手法の逆引き探索・自己学習システムの設計
会議名 第50回日本医学教育学会大会
主催者 日本医学教育学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎川浦孝之、北脇知己
発表年月日 2018/08/04
開催地
(都市, 国名)
東京医科歯科大学(東京都文京区)
学会抄録 医学教育 49(補冊),101 2018
概要 【目的】臨床研究を担う医師自身が統計学の知識や研究計画・推進のためのリテラシーを自己学習し、臨床研究課題に対して適切な統計手法を選択できることを目的とした「臨床研究統計手法の逆引き探索・自己学習支援システム」の開発研究をおこなっている。これまで生物統計学教育の調査などからシステム要求分析をおこなった結果、従来の統計手法ありきの手法選択ではなく、臨床研究対象に合わせた統計手法の選択が可能な「逆引き」の仕組みをもつシステムの必要性が明確になった。本研究では、これまでの調査結果の蓄積を基に統計手法の「逆引き探索」のシステム設計をおこなう。【方法】これまでの調査結果と実際に臨床研究に携わる医師の意見やこれから研究に携わっていく研修医などの意見を集約してシステム設計をおこなった。【結果】逆引き探索には研究の進捗にあわせて3つの研究ステージを設定した。最初のステージは研究開始段階においてどのような統計手法を最初に選択すればよいかを判断できるよう、(1) 研究対象、(2) データ形式、(3) 臨床疑問、などのカテゴリを設け、各々のカテゴリにおけるキーワード((2) データ形式では1群、対応のある2群、対応のない2群など)から、統計手法を選択できるように設計した。研究が進んだ次のステージでは、パイロット試験における分析手法の確認や正試験に向けてのサンプルサイズの設定などができるよう、(1) パイロット試験の確認、(2) サンプルサイズの計算などのカテゴリを設け、既に分析が進んでいる最後のステージでは、介入群vs 対照群、メタアナリシスなど具体的なカテゴリを設け、各々の分析過程の中で確認できるように設計した。【結論】臨床研究対象に合わせた統計手法の選択が可能な統計手法の「逆引き探索」のシステム設計をおこなった。今後、システムを構築し、稼働後に操作性など意見を集め、実用性のあるシステムとしていきたい。本研究はJSPS科研費 基盤研究(C) 16K01089の助成を受けた。