イケウラ ツカサ
IKEURA TSUKASA 池浦 司 所属 関西医科大学 内科学第三講座 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 除菌後発見早期胃癌の存在診断におけるTexture and Color Enhancement Imaging(TXI)の有用性 |
会議名 | 第109回日本消化器病学会総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎四十万谷卓也, 田原智満, 西紋周平, 松本泰司, 中村尚広, 岡崎敬, 鈴木亮, 高橋悠, 深田憲将, 池浦司, 吉田勝紀, 福井寿朗, 長沼誠 |
発表年月日 | 2023/04/07 |
国名 | 日本 |
開催地 (都市, 国名) |
長崎県長崎市(出島メッセ長崎) |
開催期間 | 2023/04/06~2023/04/08 |
学会抄録 | 第109回 日本消化器病学会総会 プログラム・抄録集 A305 |
概要 | 【目的】オリンパス社によるTXI(Texture and Color Enhancement Imaging)は,構造・色調,明るさを最適化し粘膜変化の視認性を向上させる新規画像処理技術である.一方,ヘリコバクターピロリ除菌後発見早期胃癌は内視鏡診断が困難な病変をしばしば認める.今回,除菌後発見早期胃癌におけるTXIの存在診断能につき検討した.
【対象】2021年6月から2022年8月にまでに当科にてESDを施行し病理診断が得られた除菌後発見早期胃癌58例(除菌後経過期間中央値72ヶ月). 【方法】通常光(WLI),TXI mode1(TXI1)およびmode2(TXI2)にて観察を行い得られた画像を検討に用いた.検討1:病変視認性につきWLIに対しTXIにより病変の視認性が同等(0),向上(1),著明に向上(2)とし,5名の熟練内視鏡医による意見一致法により採点した.検討2:病変部,背景粘膜それぞれ4箇所の色差ΔE値の平均をWLI,TXIで比較した.検討3:ランダムに並べ替えた内視鏡写真を用い,内視鏡経験年数2年未満の若手医師3名による病変指摘の正答率,病変指摘に要した時間を通常光,TXIで比較した. 【結果】検討1:TXI1,TXI2における0,1,2の内訳はそれぞれTXI1で12例(20.7%),35例(60.3%),11例(19.0%),TXI2で26例(45.6%),30例(52.6%),1例(1.8%)であった.検討2:WLI,TXI1,TXI2のΔEはそれぞれ11.9±4.2,22.9±7.2,15.3±5.3でありWLIに比しTXI1,TXI2で有意に高値であった(ともにP<0.001).検討3:若手医師3名におけるWLI,TXI1,TXI2での正答率は医師A)74.1%(43/58),94.8%(55/58),89.5%(51/57),医師B)91.4%(53/58),98.3%(57/58),96.5%(55/57),医師C)89.7%(52/58),100%(58/58),98.2%(56/57)であり医師A),C)の2名でWLIに対しTXI1が有意に優れていた(ともにP<0.05).病変指摘に要した時間は3名中2名でWLIに比しTXI1で有意に短縮した(ともにP<0.01).若手医師の間でWLIに対しTXI1で診断率が高い病変は平坦・正色調病変であった(それぞれP=0.05,0.03). 【結語】TXI1は除菌後発見早期胃癌において良好な病変認識能を有し,若手医師による病変拾い上げにも有用であることが示唆された. |