ヤマグチ タカシ   YAMAGUCHI TAKASHI
  山口 隆志
   所属   関西医科大学  内科学第三講座
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル 広範な動脈門脈シャントによる門脈圧亢進症に合併した結節性再生性過形成の1例
会議名 第239回日本内科学会近畿地方会
学会区分 地方会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎中田 英俊,山口 隆志,宋 樹亨,関谷 幸佑,細田 晃暉,矢野 也実,徳冨 佑太郎,青井 一憲,吉田 勝紀,長沼 誠
発表年月日 2023/03/04
開催地
(都市, 国名)
大阪 大阪国際交流センター
概要 【症例】47歳、女性【生活歴】機会飲酒【現病歴】X年健診で行った血液検査で汎血球減少を指摘され近医より当院を紹介受診した。初診時の血液検査で血小板 7.9万、Hb 8.3 g/dl、赤血球 246万、白血球 2300、AST 105 U/L、ALT 105 U/L、ALP 492 U/L、rGTP 185 U/L、抗核抗体40倍以下、抗ミトコンドリア抗体陰性、HCV抗体陰性、HBs抗原陰性であった。腹部ドップラーエコーで、門脈右枝は遠肝性、門脈左枝は求肝性の血流がみられ肝血流異常が疑われた。腹部造影CTでは右葉の萎縮、左葉の腫大、脾腫、左葉に多発する腫瘍を認めた。EOB-MRIで左葉に多発する腫瘍は肝細胞相で辺縁部が濃染され内部が低信号を示した。肝動脈造影検査を行い右肝動脈造影で広範な動脈門脈シャントを認め、門脈右枝を介して門脈左枝、脾静脈に逆行性に流入する血流を確認した。この広範な動脈門脈シャントにより門脈圧亢進症を呈していると考えられた。肝左葉の腫瘍部より肝生検を行い病理組織所見にて異型に乏しい肝細胞の増生を認め、臨床所見と併せて結節性再生性過形成(Nodular regenerative hyperplasia:NRH)と診断した。【考察】NRHは特発性門脈圧症など非硬変性の門脈圧亢進症に合併する過形成結節として知られている。非常にまれな症例と考え報告する。