ミツヤマ トシユキ
MITSUYAMA T. 光山 俊行 所属 関西医科大学 内科学第三講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 胃癌による消化管出血に対して放射線治療を施行した1例 |
会議名 | 第238回日本内科学会 近畿地方会 |
学会区分 | 地方会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎上森 淳史, 武尾 真宏, 笠井 健史, 齊藤 夏子, 堀谷 俊介, 住本 貴美, 光山 俊行, 山階 武, 島谷 昌明,長沼 誠 |
発表年月日 | 2022/12/10 |
開催地 (都市, 国名) |
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概要 | 【症例】60歳代、男性。X年に労作時呼吸困難を主訴に救急搬送され、肺塞栓症の診断で緊急入院となった。腹部CT検査で胃壁肥厚と傍大動脈の多発リンパ節転移を認めたので、上部内視鏡検査を施行し、胃体部に全周性の進行胃癌を認めた。切除不能と診断し、1st lineとしてT‐mab+CapeOXを6クール施行した。しかし貧血が進行し、輸血依存の状態となった。上部内視鏡検査では腫瘍増大し、さらには出血も認めた。そこで出血コントロール目的に原発巣に対して、30Gy/10Frの放射線照射を行い、輸血依存から離脱することができた。その後、2nd lineとしてRMA+PTXに変更したが、腹壁転移が出現しPDと判断した。再び貧血が進行し、24Gy/8Frの放射線照射を追加することで出血コントロールを行った。さらに3rd lineとしてNivoへ変更したところPRとなった。その結果、胃全摘術+リンパ節郭清+皮下腫瘍摘出術が施行可能となった。術後に貧血は改善し、ニボルマブの投与を継続した。現在は無治療期間を得てCRを保てている。【考察】本症例は、放射線治療で胃癌からの出血コントロールを行い輸血依存から離脱し、さらにニボルマブが奏功したことで外科手術へと移行することができた。原発巣の出血コントロールができれば、化学療法や根治手術が可能となる場合がある。そのため、止血目的に行う放射線治療は一つの選択肢となり得ると考えた。 |