オリノ マサヒロ
ORINO MASAHIRO 折野 匡洋 所属 関西医科大学 内科学第三講座 職種 助教 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 転移性肝腫瘍との鑑別を要した肝サルコイドーシスの1例 |
会議名 | 第238回日本内科学会 近畿地方会 |
学会区分 | 地方会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎関谷 幸佑, 折野 匡洋, 松本 浩尚, 諏訪 兼彦, 山科 雅央, 村田 美樹, 山敷 宣代, 島谷 昌明 , 關 壽人, 長沼 誠 |
発表年月日 | 2022/12/10 |
開催地 (都市, 国名) |
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概要 | 【症例】63歳、女性【主訴】なし【現病歴】X年4月、健康診断にて実施した胸部CT検査で多発肺内陰影及び多発肝内陰影を指摘され、精査目的で紹介となった。【経過】腹部超音波検査では肝内両葉に類円形の低エコー腫瘤を多数認めた。Dynamic造影CTでは動脈相、平衡相ともに造影効果を認めなかった。血液検査では肝機能異常は認めず、腫瘍マーカーは正常であった。上下部内視鏡検査も特記所見は認めなかった。肺病変について積極的に悪性を疑う所見を認めなかったため、転移性肝腫瘍除外目的に肝生検を施行した。病理結果は肝小葉構造が破綻し線維化組織で置換され、同部位に類上皮細胞集簇からなる肉芽腫形成が認められた。また多核のラングハンス巨細胞を認め、乾酪壊死像を伴わないことから肝サルコイドーシスと診断した。他臓器のサルコイドーシス合併について精査したが異常なく、無症状の肝サルコイドーシスとして当科で定期画像フォローを行う方針とした。【考察】肝サルコイドーシスは頻度がまれで症状や肝機能障害を伴わない事が多いが、重症化し肝硬変や門脈圧亢進症による食道・胃静脈瘤破裂例や肝癌の合併例も報告されている。他疾患の除外を行った上、慎重なフォローアップが必要であると考える。 |