タハラ トモミツ   TAHARA TOMOMITSU
  田原 智満
   所属   関西医科大学  内科学第三講座
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル 診断に長期経過を要したアミロイドーシスの1例
会議名 第237回日本内科学会 近畿地方会
学会区分 地方会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎上森 淳史, 高橋 悠, 松本 泰司, 細田 晃暉, 大津 拓也, 中村 尚広, 田原 智満 , 宮川 文(京都府立医科大学), 長沼 誠
発表年月日 2022/09/10
開催地
(都市, 国名)
大阪 千里ライフサイエンスセンター・ウェブ
概要 【症例】77歳、男性【主訴】食欲不振【現病歴】慢性心不全にて当院循環器内科通院中であった。202X年4月に近医より食思不振を主訴に当科に紹介、精査のため202X年5月に上部消化管内視鏡検査を施行された。食物残渣貯留があったが粗大病変は認めず、PPIなどで症状改善を認めたことから経過観察となった。しかし症状再燃のため9月に入院された。内視鏡では粘膜の異常所見は認めなかったが、胃・十二指腸からアミロイドを検出、免疫組織化学的染色でAL型アミロイドーシスと診断された。BJPが陽性であり多発性骨髄腫の合併も疑われたため骨髄穿刺を施行したが、形質細胞比率が10%以下であったため否定的であった。治療介入予定であったが、全身状態悪化のため緩和治療となった。【考察】アミロイドーシスは様々な臓器にアミロイドの沈着がみられる疾患であるが、明らかな器質的異常を指摘できないことや非特異的な所見を呈することも報告されており、診断に難渋する疾患である。今回内視鏡での有意な所見はないものの、サンプリング生検で診断に至ったアミロイドーシスを経験した。予後不良であり、早期の診断が望まれる疾患であるため、特異的な消化管粘膜所見を認めなくても、全身的な考察から消化管のサンプリング生検を積極的に行うことが望まれる。