ナガヌマ マコト   NAGANUMA MAKOTO
  長沼 誠
   所属   関西医科大学  内科学第三講座
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル R/BR膵体尾部癌におけるEUS-FNAが術後予後及び腹腔細胞診に及ぼす影響について
会議名 第55回 日本膵臓学会大会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)
発表者・共同発表者◎丸尾 基展, 池浦 司, 高折 綾香, 桝田 昌隆, 中丸 洸, 伊藤 嵩志, 中山 新士, 島谷 昌明, 高岡 亮, 長沼 誠
発表年月日 2024/07/26
開催地
(都市, 国名)
栃木県宇都宮市 ライトキューブ宇都宮
開催期間 2024/07/25~2024/07/26
概要 背景:膵癌の5年生存率は約9%と他の癌と比べて低く予後は極めて不良である.超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引(EUS-FNA)は膵病変の病理学的診断に有効であり,膵癌の診断における感度89-92%,特異度96-96.5%と良好であると報告されている.しかし,EUS-FNAは胃あるいは十二指腸より膵臓へ穿刺する組織採集法のため,Needle tract seedingや腹膜播種といった,予後に関わるような深刻な合併症が懸念されている.本研究の目的は,切除可能(Resectable;R)及び切除可能境界(Borderline resectable;BR)膵癌患者において,術前のEUS-FNAが予後に及ぼす臨床的影響と,開腹手術または審査腹腔鏡検査における腹腔細胞診(PLC)陽性の発生率を評価することである.方法:2006年1月から2021年12月までに当院でR/BR膵体部癌あるいは膵尾部癌と診断された患者をEUS-FNAを施行して診断した群とEUS-FNAを施行せずに診断した群に分け,それぞれの患者データを後方視的に収集した.結果:EUS-FNAが予後に及ぼす影響を検討するため,153例の患者(EUS-FNA群122例,非EUS-FNA群31例)を解析した.膵切除後の全生存率は両群で有意差は認めなかった(p=0.777).多変量解析では術前のEUS-FNAは膵切除後の全生存率に関連する独立した因子として同定されなかった(hazard ratio 0.93,95% CI 0.50-1.74,p=0.816).次にPLCへのEUS-FNAの直接的な影響を調べるため,114例の患者(EUS-FNA群83例,非EUS-FNA群31例)を解析した.術前のEUS-FNAはPLC陽性の統計学的な有意なリスク因子ではなかった(odds ratio 0.73,95% CI 0.25-2.20,p=0.583).結論:EUS-FNAは,R及びBR膵体部癌・膵尾部癌の術後生存率とPLC陽性率に悪影響を及ぼさない.