タカオカ マコト   TAKAOKA MAKOTO
  高岡 亮
   所属   関西医科大学  内科学第三講座
   職種   准教授
言語種別 日本語
発表タイトル 1型自己免疫性膵炎の長期予後に関する検討―発癌と再燃について
会議名 第111回日本消化器病学会総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)
発表者・共同発表者◎中丸洸, 池浦司, 高折綾香, 伊藤嵩志, 桝田昌隆, 中山新士, 高岡亮, 岡崎和一, 長沼誠
発表年月日 2025/04/25
開催地
(都市, 国名)
東京 京王プラザホテル
開催期間 2025/04/24~2025/04/26
学会抄録 ウェブ
概要 【背景】1型自己免疫性膵炎(AIP)はステロイド治療が奏功する特異な膵炎である.長期経過における悪性腫瘍発生や治療例での再燃に関する問題があり,その検討は依然として不十分である.【目的】AIPの長期経過における悪性腫瘍の発生と再燃予測因子を明らかにすること.【方法】当院でAIPと診断した症例で半年以上経過観察を行った181例を対象に検討①悪性腫瘍の発生について,検討②ステロイド治療例における再燃予測因子について検討を行った.【結果】対象の年齢中央値67(31-85)歳,男性145例(80%),血清IgG4中央値392(15-2070)mg/dl,び慢性膵腫大83例(46%),観察期間中央値84(6-217)ヵ月であった.検討①AIP診断後に発癌した症例は30例(17%)でAIP診断から癌診断までの期間は中央値58.5ヶ月(0-164ヶ月)であった.内訳は胃癌6例,肺癌6例,膵癌4例,大腸癌4例,膀胱癌3例,白血病2例,胆道癌1例,食道癌1例,前立腺癌1例,悪性リンパ腫1例,皮膚癌1例であり,標準化罹患比は全癌1.4(95%CI:1.30-1.56),胃癌2.0(95%CI:1.84-2.23),肺癌1.9(95%CI:1.73-2.07),膵癌4.4(95%CI:3.96-4.72),大腸癌1.2(95%CI:1.07-1.29),膀胱癌4.8(95%CI:4.39-5.22),白血病7.3(95%CI:6.63-8.00),胆道癌2.3(95%CI:2.12-2.53)であった.検討②対象の中で151例(83%)がステロイド治療を施行され,治療内容はステロイドパルス+維持療法90例,経口39例,パルス単独22例であった.再燃は60例(40%),ステロイド治療中の再燃が22例(37%)で認めた.累積非再燃率は5年で64.8%,10年で45.5%であった.発症時の再燃因子は診断時年齢71歳未満(RR=2.01,95%CI:1.02-3.96,p=0.045),血清IgG4値385mg/dl以上(RR=1.73,95%CI:1.00-2.96,p=0.048),膵外病変として涙腺唾液腺炎あり(RR=1.85,95%CI:1.08-3.17,p=0.025)が単変量解析で有意な因子となり,多変量解析で診断時年齢71歳未満が独立した寄与因子(RR=3.32,95%CI:1.47-7.50,p=0.038)となった.【結論】AIPでは胆膵癌や膀胱癌,白血病の発症頻度が高く,また高齢者よりも若年者に対するステロイド治療は再燃のリスクが高かった.