ミキ カツアキ   MIKI KATSUAKI
  三木 克朗
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   診療講師
言語種別 日本語
発表タイトル Tilted disc syndrome に伴う漿液性網膜剥離に対して光線力学療法を行った3 症例
会議名 第66回日本臨床眼科学会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎有澤章子, 永井由巳, 西川真生, 平本裕盛, 三木克朗, 久保木香織, 髙橋寛二
発表年月日 2012/10
開催地
(都市, 国名)
京都
概要 【目的】Tilted disc syndrome に伴う漿液性網膜剥離に対して光線力学療法(PDT) を行い、速やかに網膜剥離の吸収をみた3 症例を経験したので報告する。
【症例】関西医大枚方病院を受診したTilted disc syndrome の症例の内、漿液性網膜剥離を伴っていた3 症例にPDT を行った。性別は男性1 例、女性2 例で、平均年齢は60.3 歳(56 歳、57 歳、68 歳)であった。3例の3 症例ともに眼底は強度近視眼底を示し、黄斑部には網膜色素上皮の変性を認め扁平な漿液性網膜剥離を伴っていた。フルオレセイン蛍光造影(FA) では網膜色素上皮の顆粒状過蛍光を認めたが、蛍光漏出点は認めなかった。インドシアニングリーン蛍光造影では3 例ともに強膜屈曲部で造影晩期に網膜色素上皮と脈絡膜毛細血管板の萎縮による低蛍光とその周囲の過蛍光を示した。光干渉断層計では黄斑部の脈絡膜と網膜がドーム状に隆起し、扁平な漿液性網膜剥離を認めた。脈絡膜は周辺部に比して菲薄化していた。
【結果】漿液性網膜剥離に対して、通常のPDT で照射するエネルギーの半分で行うreduced PDT を行った。PDT 後、3 例とも漿液性網膜剥離は吸収したが、2 症例はそれぞれ9 か月後、15 か月後に漿液性網膜剥離の再発を認め、再治療を行った。
【結論】Tilted disc syndrome に伴う漿液性網膜剥離に対して、PDT は網膜剥離を吸収させ得る有効な治療法であると思われた。