イケウラ ツカサ   IKEURA TSUKASA
  池浦 司
   所属   関西医科大学  内科学第三講座
   職種   准教授
言語種別 日本語
発表タイトル 1型自己免疫性膵炎におけるステロイド維持療法期間の検討
会議名 第109回日本消化器病学会総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)
発表者・共同発表者◎伊藤嵩志, 池浦司, 長沼誠
発表年月日 2023/04/06
国名 日本
開催地
(都市, 国名)
長崎県長崎市(出島メッセ長崎)
開催期間 2023/04/06~2023/04/08
学会抄録 第109回 日本消化器病学会総会 プログラム・抄録集 A71
概要 【背景】1型自己免疫性膵炎はステロイド治療が奏功するが,再燃率が高く,再燃率を低下させるために,ステロイドの3年を目安とした長期投与が推奨されている.3年未満のステロイド維持療法の中止や3年以降の維持療法の中止の可否についてはよくわかっていない.
【方法】2006年1月から2022年8月までに当院で1型自己免疫性膵炎と診断し,検討①維持療法が行われ,ステロイド中止までに再燃がなかった34例のうち,ステロイド維持療法を3年未満に中止した群と3年以降で中止した群にわけ,検討②ステロイド維持療法を3年以上行い,3年間再燃がなかった34例をステロイド中止群と維持群にわけ,患者背景,維持療法の期間,再燃率などを後方視的に検討した.
【結果】検討①3年未満に維持療法中止は20例,3年以降に維持療法中止は14例であり,患者背景には差はなかった.3年未満に維持療法中止群と3年以降の維持療法中止群の非再燃率はそれぞれ5年で38%と7%であり,3年以降の中止群で低かったが,10年で51%,49%と差がなかった.検討②維持療法中止群は14例,継続群は20例であった.発症時の糖尿病は維持療法中止群で9例(64%),継続群で4例(20%)と有意に継続群で少なかった(p=0.01).ステロイド投与期間中央値は56(37-189)ヵ月,3年以降のステロイド積算量は中止群1200mg,継続群3900mgと差はなかった(p=0.09).再燃はステロイド継続群で4例,ステロイド中止群で5例とカプランマイヤー法での累積非再燃率は両群に差はなかった(p=0.993).再燃時の血清IgG4は533(288-1900)mg/dlであり,再燃は膵腫大のみ6例,近位胆管のみ1例,膵腫大と他臓器の同時が2例であった.
【結論】維持療法は3年以降継続する方が5年時点では優位に再燃率を減少させるものの,10年の経過では最終的な再燃率は3年未満に中止しても同等であった.また,3年以上のステロイド維持療法を行っても26%で再燃を認め,3年以降のステロイド維持療法の中止の有無では再燃率に差はなく,3年を目安に中止してもよいと考えられた.